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父方の叔母の家に越してきて4年、私はもう高校3年生に上がる。 言っても私立でお金がかかっている、ここに居る理由はよく聞く家庭の事情とか言うやつ。叔母には良くしてもらっているおかげで生活は出来ている。 初めは会話も少なく、叱られることもあった、今も会話が少ないけれど必要最低限しか話さなくなっただけだし、リビングにはほとんど降りないから迷惑はかけていない…と思いたい。 そんな事をふとした時に思う。何かしら取り柄もない私はこのまま平凡に生きてて良いのだろうか。 しかし、考えてはいるが何か行動に出せそうもない自分がほんとにどうしようも無い奴だと思う。 「秋ちゃーん、お風呂上がったよー」 「うーん」 下から叔母が言ってくれている、私は今日もお風呂に入る事ができる。 シャワーを浴びている間はさっきまでまとわりついていた自己嫌悪や、ちょっとした自殺願望がサラサラと流されていく感じがして少し楽になる。なんてポエムみたいな事も言ってみる。…ポエムか、書きたいな。
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