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「本当に付き合って無いからね!」
僕は和弦にきつく、念押しをした。
「そんな噂、広めちゃ駄目だからね!」
和弦は噂をすぐ広めるから、釘を刺しておかないと大変なことになる。
「マジで言ってんの?」
和弦は不服そうな顔で言った。
「マジだよ!」
「はあ?」
和弦と言い合っていると、「何、騒いんでんだよ、お前ら……」と黒髪の小柄な男子が会話に割り込んで来た。
「あ、奏多! こいつ、育美と付き合って無いとか言ってんだけど!」
「え!? あれで付き合って無かったのかよ!?」
彼は西園寺奏多。彼とは高校からの友達で、現クラスメイト。
お互いにスイーツが好きという共通点があって仲良くなり、最近はよく奏多と色んなカフェを巡っている。
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