1章 捨て猫のミィと、拾ったホスト

14/21

707人が本棚に入れています
本棚に追加
/84ページ
「……俺が洗ってやるから、じっとしてろよ」 ボディーソープを手に取って、軽く手の平で擦ると、そのまま肌に触れてきた。 ぬるりとした手の感触にぞくりとする。 「…あ…あの…」 首から肩へと撫で下ろされていく手に、どうしていいのかわからなくて、身体を丸めるのに、 「じっとしてろって、言ったよな?」 背中を洗っていた手が、ふいに前にまわって、胸を触った。 「…やだ…」 声を上げると、 「……なに恥ずかしがってんだよ? 洗ってやってるだけだろ? なぁ、ミィ」 と、耳元で言われた。 「だって、男の人に洗われたことなんてないのに……」 「なんだよ、おまえそんな顔して男とヤったこともないのかよ?」 ストレートな聞き方に、顔がボッと赤らんでくる。 「ない……」真っ赤になって首を横に振ると、 「俺は両刀だから、どっちもイケるけどな…」 フッと耳の穴に吐息がかかって、ビクンとする。 「ビクビクすんなよ。いちいち女みたいだよな、おまえ……もしかして、こことかも感じたりすんのか?」 と、乳首の先を摘ままれた。 「や…だ……」 涙目になると、 「……変な奴」 と、鼻先で笑われた。
/84ページ

最初のコメントを投稿しよう!

707人が本棚に入れています
本棚に追加