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「ほら寝るから、来いよ」
まるで飼い猫を呼び寄せるように、ベッドの上から手招きをされて、
「…あの、いっしょに寝るの?」
訊ねると、
「当たり前だろ」
と、当然な顔つきをされた。
「おまえは、俺の横で丸まって寝ればいいんだよ」
先に彼がベッドに入って、そうするしかないような気持ちでもぞもぞとその横に潜り込んだ。
「…ミィ…」
呼びかけられて、向けた背中に身体が擦り寄せられると、
「……さっき飲んだミルクの匂いがする」
頬のそばに鼻を近づけて、嗅ぐような仕草をする。
「…ミィ、かわいいな…」
囁いて、耳に唇を付けると、ペロッと舌の先で舐められた。
意図したわけでもなく、
「にゃあ…!」
思わず声が出て、
「……かわいいな、マジで」
首筋に柔らかく唇が触れて、「んっ…」と、食むようにして口づけられた。
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