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唇の感触が、なんかあったかい……。
「……ミィ、おまえの耳柔らかいな…」
耳たぶが口にくわえられて、淵がなぞるように指で撫でられる。
「…やっ」
「……なんで…」
「……だって、」
「……うん? だって、なんだよ……」
触れられた唇が、
「……かわいいよ、おまえ……」
耳の中へ、直接に声を吹き込む。
自分でも、顔が熱っぽくなってくるのがわかる。
「……耳、感じるのか?」
尋ねられて、首を振って否定する。
「……嘘つくなよ。こんなに赤くなって……このまま、耳に口つけたまんまで、寝てやろうか?」
「……やだ」
そんなことをされたら、恥ずかしくて眠れないと思う。
「……やだじゃないだろ? ……こうしていてやるから…な」
耳に唇がくっついて、
「……おやすみ、ミィ…」
吐息とともに、囁きかけられた……。
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