1章 捨て猫のミィと、拾ったホスト

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唇の感触が、なんかあったかい……。 「……ミィ、おまえの耳柔らかいな…」 耳たぶが口にくわえられて、淵がなぞるように指で撫でられる。 「…やっ」 「……なんで…」 「……だって、」 「……うん? だって、なんだよ……」 触れられた唇が、 「……かわいいよ、おまえ……」 耳の中へ、直接に声を吹き込む。 自分でも、顔が熱っぽくなってくるのがわかる。 「……耳、感じるのか?」 尋ねられて、首を振って否定する。 「……嘘つくなよ。こんなに赤くなって……このまま、耳に口つけたまんまで、寝てやろうか?」 「……やだ」 そんなことをされたら、恥ずかしくて眠れないと思う。 「……やだじゃないだろ? ……こうしていてやるから…な」 耳に唇がくっついて、 「……おやすみ、ミィ…」 吐息とともに、囁きかけられた……。
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