2章 No.1ホスト流の、飼い猫の躾け方

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「もう起きてたのか?」 「うん…」 「そっか…」と、頭が撫でられる。 「……まだ仕事に行くまでには時間があるから、俺はもう少し寝てたいんだが……おまえ、お腹すいたか?」 「うん…あんまり……」 言ったそばから、ぐぅとお腹が鳴って、「フッ、ククッ…」と、笑われた。 「……すいてんなら、そう言えよ。…ああ、でも俺はうちじゃ寝るだけだから、なんも食べるもん置いてねぇや」 ベッドから起き上がって、 「どうすっかな…」 と、困ったように髪を掻き上げる。 「……あの、無理に食べなくてもいいし、本当にそんなに僕……」 迷惑をかけたくなくて言ったつもりだったのに、言葉とは裏腹にまたぐぅぅと音が鳴った。 「…クッ! おもしろすぎ、おまえ。めちゃくちゃお腹すいてんじゃん。昨日、もしかしてなんも食ってなかったのか?」 真っ赤になって「うん……」と頷く。 夕べは部屋を追い出されたショックで、なんにも食べずにあの公園のベンチにずっとうずくまっていた。
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