2章 No.1ホスト流の、飼い猫の躾け方

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「……食べ終わったか?」 「…ああ、うん」 お皿にフォークを置くと、 「じゃあ、俺もう行くから。あと、これで服とかいるもん適当に買っとけよ」 と、テーブルにお札を数枚置かれた。 「いい…こんなの…」 返そうとすると、 「遠慮とかすんな。猫は、おとなしく飼われてればいんだよ」 と、頭をぽんぽんと叩かれた。 伝票を取って、行こうとして、 「ああ、鍵も渡しとくから。俺が帰って来たら、ちゃんと開けろよ?」 鍵を手の平に乗せられて、ニッと笑顔を向けられた。 お店を出て、振り返りもしないで歩いて行ってしまう。 「……やっぱり、冷たいかも…」 さっき見せられたにわかなやさしさに、ニッと笑った顔、そうして振り向くこともない背中と、どれが本物の彼なんだろうと思った……。
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