708人が本棚に入れています
本棚に追加
/84ページ
「……これ」
レオンの指が、首に巻いたチョーカーにかかる。
「……もう外していいから…」
「……ううん…外さない…」
「……なんで…もうおまえは、猫じゃないんだから……」
「……猫だから、付けてるんじゃないし……」
彼が、「じゃあ、なんで……」と、チョーカーのそばにちゅっと口づける。
「……レオンが、僕に初めて買ってくれたのだから……」
「……バカ…もっといいの、買ってやるから……」
首筋を、柔らかく優しい舌がなぞる。
「……ん…これが、いいんだもん……」
「……じゃあ、今だけ外させろ……」
這い上がった舌が、耳の付け根をぴちゃりと舐める。
「……どうして…?」
「……キス、しにくいだろ……」
指の先でチョーカーを引っかけるようにして持ち上げると、結び目が緩んでスルッと外れた。
「……首に、俺の跡が残るほど、キスしたい……」
唇を付けて、吸って、
「……もっと、付けてやる……」
キスした跡を舌先でツーっと触れられて、肌がぞくりと粟立った……。
最初のコメントを投稿しよう!