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玲が僕の顔を覗き込みながら言う。どうやら僕の顔が赤くなっているらしいが、酔っているわけではない。ただ、僕の中で暴れる性欲が、顔を赤らめさせているだけだ。
玲と話しているうちに、あっという間に時間が過ぎてゆく。気がつけば、午後十一時を回っていた。僕たちは揃って寝室へ行き、ベッドに並んで横になる。
玲はピッタリと僕の腕に寄り添ってくる。ふくよかで柔らかな胸の感触が僕の腕に伝わってくる。必死に関係のないことを考えて邪念を払おうと務めるが、僕の体はやはり意志とは関係なく反応する。僕は意を決して口を開いた。
「玲、無理なお願いだとはわかってるんだけど……」
「何?」
玲は笑顔で僕の言葉に応える。僕は一度グッと息を飲み込んでから、
「抱かせてくれないか?」
と言った。
だけど、それと同時に、いきなりこんなことを言って気持ち悪がられるかもしれないという恐怖が突然襲ってくる。そんな僕の手を、玲は優しく握った。
「もちろんいいわよ。だって、私たちは夫婦なのよ?」
「本当に?」
「うん。でも、優しくしてね」
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