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意地悪しないで
「今日、他の女子と遊ぶから、お前との予定はナシで」
「えっ……」
幼なじみの口から放たれる、突き放しの言葉。
声も冷たく、心に刺さる。
私の幼なじみである晃はいつも、意地悪だ。
それも、私にだけ。
「坂梨さん、ごめんねぇ。
ダメ元で誘ってみたら、オッケーしてくれたの」
晃の腕に絡みつく、一人の女の子。
違うクラスの子で、私なんかよりもずっとスタイルも良くて綺麗な人。
「幼なじみのこいつと遊ぶより、君と遊ぶ方が何倍も楽しいからね」
晃は、私以外の女の子には優しい。
まるで、私に見せつけるかのように。
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