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「そっか」
けれど、長谷部くんからでた言葉は予想外のもので。
「なら、泣きたい時はいつでも俺のところにおいで」
さらには私を慰めようとすらしてくれる。
とても優しい言葉だった。
「ど、して…」
「誰かに甘えたら、少しは楽になるかもしれないからね」
優しい笑みを浮かべる長谷部くん。
その優しさに触れ、さらに涙が溢れてしまった。
「ほら、今日はたくさん泣いてスッキリしようね」
長谷部くんが私の涙を拭った。
そして、少し視界が明るくなったその時。
教室の扉が乱暴に開けられる音がした。
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