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「……うん、またいつでも俺のところにおいで。
すぐ慰めてあげるから」
長谷部くんは私ではなく、なぜか晃の方を見てそう言った。
かと思えば私から手を離す。
「ありがとう」
けれど、こんな私を慰めようと思ってくれる長谷部くんは、どこまでも優しい人。
お礼を言って、晃の元へと向かう。
「今日は映画に行くの?」
どうしても観たい映画があるらしく、私は晃に誘われたのだがドタキャンされたのだ。
「とりあえず、外に行こうか」
やっぱり優しい笑みの晃……だったけれど。
彼は私の腕を乱暴に掴み、引っ張ってきた。
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