4人が本棚に入れています
本棚に追加
三分目町のガード下とか、中央北の大団地に出たとか、情報が流れるんだよ。で、その度に暇な奴が探検とか言って、カメラ片手に探しに行って、空振りで帰ってくる。
そんなある日、俺も出かけたんだな。
場所? お前、通ったことないか? 大学の北にある竹林。近寄った事もないって? まあ、あそこら辺は何もないからな、そうかもしれねえな……。
まあ、ともかく俺は、そこの竹林で『真っ黒くて大きい女』を見たんだ。
これ、覚えておいてくれ。
で、時間がどっと流れて、二週間前だ。
何の授業だったかな――ど忘れしちまったけど、確か昼前だった。場所は――ほら、C教室、階段教室で一番でかいあそこさ。風が強くてな、窓がガタガタ鳴ってやがった。
俺は教室に入って、教科書やら何やらを出してたんだが、そこでな、飛び込んできたんだよ、耳にな。
『あの真っ黒くて大きい女、最高だよな』
俺の四つ前の席に、連中は座っていた。
だらしない格好でさ、ボンヤリした顔をしてやがって、へらへら笑ってる。
『あの女にしゃぶってもらったんだ』
そいつらの一人が、うっとりしたような感じでそういいやがる。俺の前に座ってた女が、顔を歪めて席を立ったよ。
『お前もか。俺もじっくり隅々までやってもらったよ』
何だこいつら、って思ったね。薬でもやってるのか、ってね。
最初のコメントを投稿しよう!