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ワンピースの裾から侵入した冷たい手が、既に蜜を垂らした熱を持つ私の内腿を軽く撫でる。
「トロトロだね。」
「恥ずかしい…。」
「どうして?とっても可愛いよ。それに愛おしくて堪らない。」
彼の細長い指に絡みついた私の蜜を、自分の口内へと咥え込んだひー君は艶やかで、美しい。
けれど、彼が口に含んでいるのは、私の欲望だ。
その事実に身体が昂って、熱を帯びていく。
「ひー君っ……。」
「ん?なぁに、僕の日鞠。」
「ん…ん…。」
私が彼の名前を呼べば。
ひー君はいつも顔を綻ばせて、優しく私の視線を絡め取る。
そうして、お花を愛でるかのように温かい口付けを額や頬へと降らせてくれる。
「ひー君、気持ち良くなりたい。」
彼の背中に手を回して、早く襲ってと華奢なそこを指でなぞる。
欲しい。
ひー君が欲しい。
愛している彼の欲望も、私だけが咥えて呑み込みたい。
「それ、どういう意味?ちゃんと言って。」
「意地悪。」
「……涙を浮かばせている日鞠も可愛くてつい見たくなるの。」
「ぁああっ。」
下着越しに、彼の膝が私の秘部を甚振る。
ぐちゅぐちゅと耳に纏わりつく、私の欲望の音。
もうすっかり我を失っている私は、涙を瞳に溜めながら彼の首筋に噛み付いた。
白くて細い彼の首にくっきりと浮いた、私の愛の印。
「早く、ひー君と繋がりたいよ…。」
「可愛い。愛してるよ、日鞠。」
二人の声が夜風に攫われた瞬間、彼の欲望が私の中を貫いた。
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