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激しい律動に揺さぶられて、駆け巡る快楽に声をあげながらシーツを握りしめる。
「ん…寝る前にもやったから日鞠のここ、僕の事すぐに咥え込んじゃった。」
「あっ、あっ、あっ。」
打ち付けられる彼の腰。
身体の中にある彼の存在が愛おしい。
「んっ……。」
こうして、快感に美しい顔を歪める彼を見られるのは、私だけの特権だ。
ひー君の甘い声だって、世界で私しか知らないの。
「そろそろ僕と日鞠の子供を作りたいなぁ。」
「あっ…あっ…。」
「って、思ってたけれど、もう少しは我慢しようかな。」
暫くは僕だけが日鞠を独占していたいからね。そう言った彼が熱い欲を私の奥へと吐き出した。
「ぁあああああっ。」
「愛してるよ、僕だけの日鞠。」
いつも彼は、私の事を愛でてくれる。
痙攣して焦点の定まらない私の身体を抱き締めて、薄っすらと白み始めた窓の外を一瞥した。
「また一日。日鞠と一緒の日が増えた。幸せ。」
「ひー君…。」
「ん?」
「愛してるよ。」
「僕は数億倍愛してるよ。」
お互い額をくっつけ合って、笑みを浮かべる。
幸せ。
私だけの彼を独占できている現実が。
この屋敷に彼を閉じ込められている事が。
この上なく幸福で仕方がない。
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