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「二十六歳じゃったかな…。広島と長崎に原爆が落とされて、戦争は終わった。実はな、戦争をやってた時代は忙しくてあっと言う間だったのよ…。戦争に負けるって話は日本より満州の方が早くわかっててな、一家でさっさと満州を引き払って日本に帰ってきたんじゃ…」
俺は話を聞きながら頷く。
「日本に戻ってすぐに結婚した。もう二十六歳じゃったしな。それがお前の大爺ちゃんじゃ…。もっとも早くに死んでしもうて、会った事はないじゃろうけど…」
大婆ちゃんのそんな話を聞きながら俺は階段を上った。
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