そして

1/1
5人が本棚に入れています
本棚に追加
/9

そして

 廊下に並ぶ窓ガラスの一つが開いている。  まだ冷たい隙間風が、そこから吹き込んで、私たちの取り繕った笑顔の間をすり抜ける。服の隙間から、肌を通って、冷たい風が胸の中へと忍び込む。  六条くん。私たち、付き合っているんだよね?  六条くんの恋人は私なんだよね?  聖司。ずっと私のことが一番だったんだよね?  今も、きっと、それは変わらないんだよね?  私はじっと彼を見つめる。そして不安になる。    ――私はあなたのなの?
/9

最初のコメントを投稿しよう!