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「日本人形って…あの、長い髪を切ってやったっていう…!?」 「そう、その子」 「え、パーティで会ったって、再会してすぐ気づいたの?」 「うん、気づいた。最初綺麗な髪だと思って目に留まって。そして顔を見た瞬間、あ、と思った。あの子だって」  そういうものなのか。  十年以上経っていて顔も変わっているはずなのに、見た瞬間過去の子供と一致するものなのか。  水落は正直、幼少時の同級生と再会しても気づかないことが多いだろう。余程の特徴やインパクトのある相手ででもない限り。ああ星名にとってその少年は大いなるインパクトがあったから憶えていたのか。 「え、え。で、その子男らしく変貌してた?」 「いや、それが宝来くんのように可憐さを残したまま中性的な雰囲気の美人に成長していた」  えーまじで!  志賀のように王子様へ変貌パターンではなかったか。 「え、それでそれで!」 「何を急にがっついてるの。宝来くんといい、水落ってもしかして綺麗な男の子が好きなの?」 「違うけど! こんな運命的な話って滅多にないじゃん。すげえ気になる」 「水落が運命論を持ち出すとは思わなかったな。占いとか風習とか話した時も興味なさそうだったのに」
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