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 そこまでしなければいけないのか。  いや、清純派処女って。男だが。女になれっていうのか。そこまでカワイコぶれというのか。 「無理だよ…。そもそも清純派じゃないし…女でもないし…」 「童貞臭だけは伝わるから大丈夫だろ」  そんな臭いが伝わるのは嫌だ! 処女性とは全然違う! 「星名さんはそこまで僕に清純さを求めてるのかな…」 「じゃあ茶髪で濃い化粧、お色気ムンムンに胸元開けて、太ももを見せるタイトな服着た、簡単にやらせる女が好みだと思うか?」 「思わないけど…」 「そういう女が好みの男もいる。でも星名は違うだろ。それならやつの好みにおまえが染まれ。演じきれ。女優になれ」  女優になれ?  いや、いやいや。男だって言ってるのに。 「無理。やっぱり無理だよ。女優も清純派も無理。そこまで器用なら僕はとっくに大物を手玉にとるやり手として暗躍してるはずじゃないか」 「じゃあイメージダウンされて去られるだけのことだな」  ぐ…。  やはりそれが最も現実的な結果だろう。ガッカリされて、去られてしまう。  それはいくら何でも寂しすぎる。 「まあまあ。そこまで極端に演技とかしなくてもさ、嫌われない程度におとなしくしとけばいいんじゃないの。『エロジジイ』とか言わなきゃ大丈夫だって」 「そうか…それくらいならまだ気をつけられるかも」
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