4 旅立ち

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「まあまあ…、鎧もそないに怒らんでもええやん。 二人とも仲良くしようや」 「しかし、ご主人様! …… かしこまりました…」 鎧の声から察するに、渋々怒りを鎮めてくれたようだ。 最強装備らしいこの鎧と剣。 どうやら、鎧が主導権を握ったようだ。 「そこの駄剣、ご主人様がそう仰るので、今回の非礼に関しては水に流してあげましょう。 ただし、ご主人様に対する態度が改善されない時は…。 わかっていますね?」 「はい! もちろんです! すみませんでした!」 なんだこのやり取り…。 それにしても、生物ではないモノでも、それらに意思…厳密に言えば、人間と同じような高度な知能が備わっているのであれば、人と同じように接してしまうのは不思議なものである。 「なぁ、鎧と剣に聞きたいことあるんやけど、ええかな?」 「はい、なんなりと」 「もちろんオッケーですぜ、マスター」 「自分ら、名前あんの?」 「いえ。 我々に名前はございません」
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