4 旅立ち

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「ほな、名前も付けたことやし、とりあえず食料調達やな。 てか、小屋に食料が何もないとか、まあまあ結構な死活問題やし…」 「お! ゴブリン狩りですかい?マスター」 「それは却下。 どっか近くに町か村があったら、そこで買もんする」 「でも、お兄ちゃん。 買物するって言っても、私たちお金持ってないよ」 「え? …ホンマや! そういえば、財布とかスマホとか家の鍵とかどこいったん!」 「小屋を出る前に部屋を隅々まで確認したけど、私たちの私物は何も無かったよ。 それで、あったのはこれだけ。 だから、一応持ってきたよ」 そう言って楓香は二枚の紙をスカートのポケットから取り出す。 それは、謎の人物からのメモと説明書であった。 あ!それで思い出した。 「なぁ、ローズ。 謎の人物…、えーっと…、ローズで言うところの「あのお方」やったっけ? なんで楓香の名前知ってんの?」 「私も詳しい経緯は全く存じ上げておりませんが、ただ、あのお方は、初めからご主人様と妹君のことを知っておられました」 「そうなんや…、めっちゃ謎やな…」
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