14 ドワーフの町

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「うーむ…」 ドワーフの長、ヴォルテル。 彼は玉座に深く座り、腕を組みながら目を閉じている。 どうやら、アリシアの提案に対して思案を巡らせているようだ。 「少し時間を頂きたい」 彼は暫く考え込んだ後、アリシアではなく、オレに対してそう告げる。 「オレは別にかまへんけど、どれくらい待てばいい?」 「明日までには答えを出す。 それまでは、私の部下を付けよう。 せっかくこの町に来たのだ。 彼女に色々と聞きながら観光でもするがよい」 有難い申し出なんやろうけど、何か上からやなぁ…。 まぁ、いかつい見た目のドワーフがへーこらしてても逆にキモいけど。 オレたちは宮殿内にある一室に案内された。 どうやらこの町で一泊することになりそうだ。 ガウィンディの宮殿と同様に、ここもゲストが寝泊りできる専用の部屋らしい。 ━コンコン━ 「失礼します」 部屋に案内されてから間もなく一人の女性ドワーフが訪れた。 「はじめまして。 私は「サンドラ・ファン・ヴェルクホーヴェン」と申します。 明日まであなた方のお世話をさせて頂くことになりました」 ちっさ! ほんで、名前、長っ! しかも、言いにく! 明日までという短い期間ではあるが、世話になることは確かなので簡単に自己紹介も兼ねて挨拶をする。 「早速で悪いねんけど、もう昼やし腹減ったから、どっかええトコ案内してくれへん?」 「かしこまりました」 こうして、オレたちは世話役の女性ドワーフ兵と共に町に繰り出すこととなった。
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