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「なぁ、陛下。
首都の場所とかは適当でいいとして、それぞれの種族の領地区分はどうすんだ?」
「クラウゼヴィッツ将軍、言葉遣いには気をつけて下さい」
うん…ラルフはいつも通りな感じやな。
てか、クラーラとかシルヴィアってちょっとカタいねんな。
もっと砕けさせてもええねんけど、人間があんまりにもタメ口きくと、ローズの機嫌悪なるからなぁ…。
てか、それもそうやったな…。
そもそもが昼過ぎにシルヴィアが、北の港町から戻ってきて、最初に領地どうするかって話やったんや。
それやのに、オレがどこに住むか?っていう話になって…。
全然進んでないやん…この会議。
ああ…今日は徹夜か…?
「とりあえず、基本は今のままでええんちゃうか?
ただ、ドワーフに関しては人口が増えとるからナウードがドワーフ領になるくらいで。
あ、そうそう、シルヴィア。
「シエルス」ってどんな感じやった?」
ちなみに「シエルス」とは、北の港町の名前である。
「制圧に関しては問題ありません。
バルタザールが民に対して、何かを行ったという感じもしませんでした。
ただ、突然軍を率いて町を出て行った事や、魔人が統治する帝国の話が妙な噂という形で広まっており、民が動揺しているのが現状です」
「そっか…。
まぁ、生活に問題ないんやったら大丈夫やろ。
で、シルヴィア。
お前、シエルスを拠点にしろ。
お前やったら人望もあるし、問題ないやろ。
ついでに砦の中で働いとった人間達もシエルスに引越な」
「わかりました。
ですが、少しお時間をもらいたい。
自分の兵の大半はシエルスに駐留させてきた。
なので、砦内に残っているのは、住み込みで働いていた住民たちのみ。
彼らの数は少ないので引越は問題ない。
ただ、西門近くではそこに根を張って暮らしている人間の民がおりますので」
「あ~それな。
その件に関しては、時間取るつもりやで。
あっこって、そもそも自然発生した集落やろ?
建物も小屋みたいな応急処置的なもんがほとんどやったから、移動させんのはそこまで大変じゃないやろ。
…ほんで、ヴォルテル。
砦の東門付近にオレらサイズに合わせたちゃんとした町作れ。
今集落に住んでる人間たちが暮らせるようにな」
ざっくりやけど、種族の領地に関してはこんなもんやろ。
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