22 始まりの小屋

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「ねぇ、お兄さん」 「お、どうしたエミ」 「うんとね、フェンリルが「もしかして」って言ってるんだけど…」 なんや、エミのやつ、もうフェンリルと会話できるようになってるんか? 昨日の今日でこれかよ…。 ローズに聞いた話の感じよりも、なんか恐ろしいスピードやな…。 「もしかして、何? 教えて」 「うん。 お兄さん召喚書持ってるよね」 「おう」 「でね、召喚したいモンスターのページを開いてあそこに置いてみたら、って言ってるよ」 「少しお待ち下さい、ご主人様!」 「ん? どうした、ローズ」 「今の話と、魔神様が仰っていたことを考えますと、少し嫌な予感がします。 召喚書を置くのであれば、最初のページを開いた方が良いかと」 「最初のページね。 えっと…ゴブリンってなってるけど…、これでええんか?」 「はい。 召喚書はページが進むごとに強いモンスターになっておりますので」 あ~なるほどね~。 なんとなく、わかってきたわ。 確かに、あのチビっ子が考えそうな事やな。
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