2 説明書

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「まず、はじめに。 この世界の最強装備をアンタにあげる寛大な私に感謝しなさい!」 「って誰やねん!」 「誰って…、楓香だよ、お兄ちゃん」 「いや、そうじゃなくて…。 まぁ、ええわ、続けて」 今、謎の人物からの説明書らしきものを、妹の楓香が読み上げてくれている状況である。 ちなみに妹は少し変わっている。 関西人なのに、全く関西弁を使わないのも未だに謎である。 「この世界はモンスターがたくさんいるから危険なの。 だから外に出る時は、必ず鎧と剣は装備していくように! ちなみに剣はこの小屋の外にあるからね。 って、別にアンタの事なんか全然心配してなんかいないんだからね! P.S. 楓香ちゃんの事はアンタが守ってあげなきゃダメなんだからね! …らしいよ、お兄ちゃん」 情報量少な! てか、説明書というよりも、手紙というか…。 なんなら、さっき鎧に貼ってあったメモ一枚で十分収まる内容やん…。 「まぁ、とりあえず外に出てみて、ホンマに剣が置いてあるかどうかってトコやな…」 妹に聞こえるか、聞こえないかのような小声で独り言を言いながら、オレは部屋のドアを開けに行った。
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