6 分かれ道

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レイリア島、それが今オレたちがいる場所らしい。 森の中で出会ったエルフの男はこの島のことを色々と教えてくれた。 どうやらこの島は平和な場所ではあるが、資源が乏しいらしい。 そこで大陸から輸入した物資を定期的に配達する業者が存在し、オレたちは最初、その業者に間違われたようだ。 「ご主人様…殺さなくても良かったのですか?」 「え?なんで?」 「…いえ、ご意思がなければ結構でございます。 余計な事をお伺いしてしまい申し訳ございません」 なんかよくわからんけど、ローズってやたら殺したがるよな…。 まぁ、魔鎧やから仕方ないんかな…。 エルフの男によれば、町はもう近くらしい。 大きい街ではないが、一番近くにある人間の村よりは充実しているという情報も得た。 おそらくその村というのはオレたちがいた村だろう。 …確かになんも無かったわ…。 ちなみに、先程出遭ったエルフの男はこの近くに生えている薬草を取りに来たそうだ。 森にはモンスターが存在するので危険なのでは?と尋ねたが、弓矢と魔法で十分対処できるとの事だった。 何気にエルフって強ぇな、おい。 初期能力のオレなんて普通の人間以下やったし…。 てか、多分この世界の普通の人間って、ある程度は訓練された人間が普通の基準になってんちゃうんか? そら、平和ボケしてる日本で過ごしてきたオレにはきついわな…。 そもそも、ド田舎の村人でさえ剣とか斧持ってたよな。 日本やったらそんなん持ってただけで銃刀法違反で捕まってまうわ…。 やっぱある程度は強くなっとかな、この先不安やな…。 そんな事を考えていたら、道の先に町らしきものが見えてきた。 最初に訪れた村とは大違いで、ちゃんとした町という感じだ。 大きい風呂にふかふかのベッド、それに美味い飯…これは期待できるやろ! それと…ちょっとセクシーなエルフのお姉ちゃん達も…。
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