3 装備品

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「じゃ、とりあえず、この小屋の周りがどうなってんのか?様子でも見てみるか…」 「おっと兄ちゃん! その前に鎧の装備忘れてるぜ」 「あっ、忘れてたわ。 でも、鎧なんて着たことないし。 なんか装着するの面倒臭そうやし、重そうやし、暑そうやし…。 無くても良くね?」 「良くはございません。 ご主人様をお守りするよう我々は、あのお方から言われております。 ちなみに、私(わたくし)には、今ご主人様が仰られたような懸念材料は一切ございませんので、ご安心下さい」 またしても、どこからともなく聞こえてくる声。 空を飛び回る剣とは対照的に、今度は上品で落ち着いた女性の声である。 この会話の流れや状況から考えて、話をしているのは、あのカッコいい黒の鎧であろう。 「いや…、そう言われましても…。 ちなみに、どうやって装備するんですか?」 「私に触れて「インストール」と仰って頂くだけで結構でございます」 え、マジで? 何、その超便利機能…。 オレは騙されたと思い、黒い鎧に言われた通りにやってみる。 すると、瞬く間にの体に鎧が装着された。 しかも、重さはほとんど感じない上、どういう仕組みなのか?はわからないが通気性もある。 「すげぇ!」 オレは単純に率直な感想を声にしていた。 「お気に召されたようで光栄です」 驚きの感情を露わにしているオレに対し、至って冷静な口調で喋る鎧。 だが、その声から感じ取ることができるのは、オレを見下している感じではない。 その事がさも当然のことであるような印象である。 「これで、とりあえずは外に行く準備ができたみたいやな。 楓香もオレと一緒に、ちょっと外の様子見に行くか?」 「うん…。 でも外にはモンスターがいるんだよね…。 ちょっと怖いよ…。 あ、でも…お兄ちゃんと一緒なら大丈夫かも…」 ああ…、ヤバイ、可愛すぎる、萌える…。 なんで実の妹なんやろ…などと思いつつ、オレたちは小屋を出ることにした。
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