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21 強敵
「ちょっ!
マジかよ!!!
トランスファー!」
目の前には3体の巨大な鳥のような悪魔のような…そんな存在が出現した。
蛇に睨まれた蛙とはこういう状況を言うのだろうか?
もの凄いプレッシャーで身動きが取れない。
「キャハハ!
このガーゴイル3体倒せば丁度3,000ポイントゲットだよ。
頑張ってね!」
ちゅーことは、1体1,000かよ!
オレ1人で勝てるんか?
(残念ながら、今のご主人様お1人では厳しいかと思われます。
妹君のお力もお借りしなければ…)
「楓香、めっちゃ悪いねんけど、ちょっと助けてくれ!」
「もちろんだよ!
行くよ、カーマちゃん!」
「あと、アリシアとラルフ!
とにかくエミを守ったってくれ!」
「わかりました!
全力を尽くします!」
「へいへい。
一度は失くしたも同然の命だ。
陛下が苦戦しそうな化物相手にオレの剣が通用するとは思えねぇが、やるだけやってやるさ」
「グワァーーーーーーーー」
空中からガーゴイルの一体が急降下してオレに向かってくる。
━カン!━
「痛ってぇ~」
素早さを強化していたこともあって、なんとかギリギリでかわすことができた。
そして、避けた拍子に一撃を喰らわせたのだが、逆にこっちの手がしびれる。
━ドゴーン!━
「気をつけて、お兄ちゃん!!」
残っていたガーゴイルがオレに向かって襲い掛かってきたところを、楓香が魔法攻撃で食い止めてくれた。
だが、彼女の魔法をもってしても、ヤツらはノーダメージのようだ。
やばい…これアカンやつや。
オレら空飛ばれへん時点で相当不利やんけ。
しかも、オレなんてカウンターでしか攻撃できへん上に、それが全く効いとらへんみたいやし。
遠距離で攻撃できる楓香の魔法も、ほとんど効果ないとか…。
完全に詰んどる…。
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