第7話 謝罪の場

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「レットさん、ありがとうございます。おかげでうまく収まりそう」 ノリは両手を合わせ、笑顔でレットに頭を下げた。 その様子をラドは嬉しそうに見ていて、ソウはただ不機嫌そうに見ていた。 そして当日――。 ノリはレットと2人でスラム街の中心――ダビシェの根城に到着した。 めずらしくリュックサックを背負っているノリ。 中にはきっと、今日渡す予定の現金がはいっているのだろう。 見張りなどは特に居ず、入り口で靴を脱ぎ、石張りの床を進んでいく。 そして大広間へ入ると、そこには顔中に(しわ)や傷がある男――ダビシェが犬を1匹連れて、絨毯(じゅうたん)の上に1人あぐらをかいていた。 「よう、早いな。まだ十分前だぜ」 ダビシェは、気さくな感じで東とレットに声をかけた。 レットの言った通り、ダビシェの日本語は完璧だった。 それは、日本人が話しているのと変わらないくらいのレベルだった。 レットは言う。 「悪いな。わざわざ時間作ってもらってよ」 そういいながら、軽く頭を下げるレット。 その横でノリも両手を合わせて頭を下げた。 ダビシェは機嫌がいいのか、笑みを浮かべて返事をする。 「あぁ、おかげでハットリくんが見れなくなったがよ、なぁニンジャ」     
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