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第11話 ウインドショッピング in ブラックマーケット
ノリとレットがダビシェのところへ向かっていた頃――。
ソウは、路上を深刻な顔をして速足で歩いていた。
それを追いかけるラドは、先ほどからずっとソウへ声をかけている。
「おいソウ! 返事しろよコラッ! 何をそんなに怒ってんだよ!!」
怒鳴りながら追いかけるラド。
だがソウは、何も言わずにただ歩き続ける。
ソウは、ノリがダビシェに謝罪するといったときからずっと苛立っていた。
ソウは思う。
……ノリの奴。
謝りに行きやがって。
でも、もういい。
俺1人でやってやる。
あいつがやろうとしていることをぶち壊してやる。
ソウは、ダビシェが仕切っているスラムの闇市場へ向かっていた。
そこで暴れれば、謝罪しようがなんだろうが、ダビシェたちマフィアと本格的にやりあうことになるだろうと考えてのことだった。
考えながら歩いていると、急にラドの声が止む。
ソウが振り返ると、ラドは露店でスナックを買っていた。
それを見たソウは呆れながらまた歩き出した。
「待てよ、これでも食って機嫌直せって」
ラドは、新聞紙に包まれた大量のスナックを持って追いかけてくる。
ラドが露店で買ったものはサモサだ。
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