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結局、由希に声をかけられなかったどころか車に戻ると駐禁を切られてしまっていた。自宅に戻ると由希から電話がかかってきて、いつも通りの他愛もない話をしただけだ。
「宗一郎さん、キス」
「わかったから……ちょっと、メシ作らないと」
日曜日。由希と一緒に買い物に行き彼を部屋に連れきた。二人っきりになったとたん宗一郎に抱きついてくるのはもうお決まりのパターンだ。
だが先日部屋に呼ばなかったせいで由希はいつも以上に欲求不満らしく、いきなりキスをねだってきた。
「昼ご飯はあとでいいからさ。ねえ、キスして」
返事をする前に由希に唇を奪われた。軽いキスをして、唇を離そうとすると由希の舌がはいってくる。
「ふぁ……んっ……」
宗一郎は由希の艶っぽい声に弱かった。この感じているような声に宗一郎の心も揺れる。壁に彼を押し付けてキスを返した。唾液が漏れてあごを伝う。
「んっ……は、んぅ……好き……好きぃ……」
由希の右手が、宗一郎の下半身をズボンの上からなでてくれる。本当に、誰に仕込まれたんだか。
◯ ◯ ◯
由希の体を持ち上げベッドに座らせた。すると由希は宗一郎のズボンのベルトに手をかけ、下着から彼のものを取り出す。
「シャワー浴びてないけどいいのか」
「いいの。このまましたい」
「あっ、由希……」
根元まで一気にくわえられる。由希は小さい口いっぱいにそれを頬張ると、顔を上げて幸せそうに微笑んだ。その笑顔を見て宗一郎のものはますます固くなっていく。
「ん、ふぁ、おっきー……」
「あ……ゆ、き……」
「っん……気持ちいい?」
「ああ、気持ちいいよ」
由希が唇を離し、服を脱いだ。宗一郎の手を胸に持っていかせると再び口に含む。由希の真っ白い肌についているピンク色の小さな突起。由希の敏感な場所だ。指先でちょんとさわっただけで彼の頬が赤くなる。口で扱われながら親指と人差し指で突起をいじっていたら、由希がもじもじと下半身を動かし始めた
「もういいよ」
「ん……」
由希の体を横たわらせると彼のわずかな胸の膨らみを両手で引き寄せ、先端の突起を口に含む。
「っふ、ぁん……」
下半身をもじもじさせていたので片手で太ももを撫でる。そのまま手を内腿に持っていき優しくなでると、由希の男性器が徐々にそそりたってきた。
「ん、あ……舐めちゃ、やぁ……」
愛撫されプクリと立ち上がった胸の突起は赤くなっていた。足を開かせ蕾の入り口に指を持っていくと、物欲しそうにひくついているのがわかる。
「宗一郎さ……もぉ……」
「欲しいの?」
「ん……」
由希の足の間に腰を入れると、彼の両手を握り、キスをしながら深く沈めていく。
「んっ、ふ……」
「あ……締まっ……」
中が性器に絡み付いて、たちまち上り詰めそうになった。落ち着いてゆっくり腰を動かし始めた宗一郎を見て、由希は急に両足を腰に巻き付けてくる。
「ゆ……」
「何回でも、イッて……いいよ」
由希は目を細めてそう言うと、宗一郎の腰を両足で引き寄せた。その瞬間中がキツく締まって、宗一郎は果ててしまった。由希の中にドクドクと自分の欲が注がれていくのがわかる。
「由希……お前なあ」
「なに?」
「大人をからかうのも大概にしろよ」
そう言うと宗一郎は性器を挿入したまま由希を四つん這いにさせた。
「あっ……んやああっ!」
いきなり奥まで突き入れられ由希が声を上げる。間髪入れずに腰を打ち付けると、由希はシーツを握りしめた。
「やぁんっ、激しっ……あっ、あ……」
「もっと激しくしてやるよ」
「してっ、あ、すごっ……飛んじゃうっ……」
寝室には腰を打ち付ける音と、由希の声だけがずっと響いていた。
◯ ◯ ◯
「悪い……やりすぎたな」
「いいよ。気持ち良かったし」
シャワーを浴びて昼食を食べる。この日は由希が料理をする番だった。とはいっても、料理が得意な宗一郎が普段作っているようなものではなく、由希が昔から好きだというインスタントのラーメンだった。たまに食べるとこれはこれでうまいのだ。
「いただきまーす」
「いただきます。うん、卵入れて正解だったな」
「だろ? やっぱり卵は必須だよね」
由希はおいしそうにラーメンをすする。
「普段料理しないのか」
「こういうのしか作らないよ。ていうか、作れない。料理苦手だし」
両親と住んでいるのなら食事は用意されている気もするが、この間由希が入っていったマンションは単身者向けだ。ストーカーみたいだがあのあと気になってネットで物件情報を確認したらそう書かれていたのだ。
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