そして帰還

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そして帰還

「やれやれ」  最期に口から出た言葉と思いきや、気が付けば、また、あの世とやらに逆戻り。 「よくぞ、ここまで頑張った。君には10万点を進呈しよう」  いつの間に姿を現したのか、あの鬼教官が目の前に・・・。鬼教官がやけに優しい。  さては甘く見ていたオレにひれ伏したか、オレは調子に乗っていた。 「やった。それなら今度はイケメンモテモテ金持ち芸能人の人生を買うわ」  100年間も生き地獄のごとき人生を耐え抜いたんだ。今度は褒美の人生を歩んでも罰は当たらないさ。 「残念だけど、それは売り切れだ」 「しかたないなあ、じゃあブサメンでもいいや、金持ち社長ってのは・・・」 「それも売り切れだ。現世は既にお前の死後、100年経っている。その間に地球は宇宙人に侵略された。地球上に地球人はいない。お前が魂を宿す肉体はもう地球にない」 「えーーーー。そんなあ・・・」 「心配すんな、逃げ延びた地球人が惑星開拓団として働いている。今の君の根性なら充分やっていける」  かくして彼は惑星開拓団に志願した。
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