Life 4. 人生の恵み

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それから僕はひとりで風呂に入ってもタイムリープすることは無かったが、ある日の午後に過去の幻影を視た。 それは子供の頃の僕と母がお風呂に入っているシーンだった。 僕は湯船に浸かって、その若い母と子供の僕を眺めている。そしてその和やかな過去のひと時を見ていて、とても単純なことに気付いた。 もしあの時、違う道を選んでいたら、娘は生まれることはなかったし、彼女と結婚しなかった事にずっと後悔しただろう。 母は本当はそれを教えたかったんではないかと思った。 「わたしに反対して結婚したけど、ほんとうに良かったのかしらね?」 その母の二度目の問いに、僕は「もちろん良かった」と答えた。 そろそろ先の道へ進もう。 [end.]
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