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日々の仕事を精一杯にこなしていく。旅行に行くまで何事も起こらないように祈りつつ、二人で準備を進めていった。
旅行当日になり、みどりさんと
「もっと早く行けば良かったね。」
と話した。
二人でお喋りしながらだと、移動時間も全然苦ではなかった。決めておいた日程通りに目的地を廻り、ようやくホテルにチェックインしたのは、夜10時過ぎだった。
交代でシャワーを浴びると、私は、疲れたせいか、物凄い睡魔に襲われた。ウトウトして、フッと一瞬意識が戻った時、みどりさんが、私のすぐ横にいて、私の頭を優しく撫でていることに気付いた。私は、
「みどりさん、眠れないの?」
と聞くと、
「うん。嬉し過ぎて眠れないの。」
「じゃあ、一緒に寝よう。」
私は、みどりさんを私のベッドの中に招き入れた。そして、手を取って撫でているうちに自分が眠くなり、寝てしまった。
夢を見ていた気がする。寝ている私の背後から、誰かに優しく抱きしめられ、身体中が温かく包まれる。安心感と安堵感、最高の夢だった。
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