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彼女を改めてよく見ると、目が大きく鼻筋も整っていて、凄い綺麗。お化粧慣れしてる感じで、雑な感じがしない。
髪は緩めのパーマで肩ぐらいでまとまっていた。
背が高いので、軽めのヒールの靴みたいだけど、濃いグレーのスーツによく合っている。
派手な顔つきをカバーして、全体的に無理矢理地味な感じにまとめている印象だった。
「えっ、そうなんですか?私は、4月生まれなので、23歳になったばっかりですよ。」
目の前にいる落ち着いた大人の女性みたいなみどりさんと私が、同じ歳とは驚きであった。
「うん、私も10月の誕生日で23歳。」
「わぁ、一緒ですね。よろしくお願いします。」
それから、売場でも暇になるとみどりさんが寄って来て、色々とおしゃべりすることが多くなった。
昼休憩は、9階の社員食堂で、だいたいフロアごとにまとまって座るが、その日のシフトで順番が決まるので、メンバーはいつも同じではない。
みどりさんと同じシフトの時は、隣に座り一緒にご飯を食べて、2回目の休憩で一緒にお茶を飲むようになった。
話題は、職場の噂話とかテレビやネットの話、バイトしていた玩具店の話などで、同じ歳ということもあり意外と話が合って楽しかった。
売場の人達も彼女の事をみどりさんと呼ぶので、私も自動的にみどりさんと呼ぶようになり、余計に親しみを増していった。
しばらく経った頃には、同期入社の子達よりも、みどりさんといることが多くなり、帰りにも一緒にご飯を食べたり、休みの日に、待ち合わせて映画を見たりするようになった。
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