5人が本棚に入れています
本棚に追加
季節が変わり、秋が訪れた。入社から半年経った頃、みどりさんからラインがきて、所属しているフットサルのチームの試合があるから、応援に来て欲しいという内容だった。
話では色々聞いていたが、みどりさんが、実際にプレーしてるところを見たことは無かった。
私はすぐに応援に行くと返信した。実際に凄い楽しみだった。みどりさんは、高校で女子サッカー部に入っていたと聞いていたので、きっと上手いはず。
試合の当日、私は、みどりさんに聞いていた体育館にバスで向かった。インドアでの大会だったので、上履きを持参した。
会場に着くと、みどりさんが正面玄関で待っていてくれた。彼女に案内されて、付いて行くと、2階の応援席の一画にたどり着いた。そこにはみどりさんと同じユニホームを着た若い男女が数名いて、笑いながらも、皆、少し緊張している感じが見てとれた。
みどりさんが私のことを紹介してくれた。
「私のお友達のさくらちゃんです。皆、よろしくね!」
「川岸さくらです。今日は一生懸命応援しますね。」
自己紹介すると、皆さんにこやかに「よろしく!」と答えてくれた。
みどりさんと椅子に座ると、改めて会場の中を見下ろした。市が管理してる体育館だが、あまり広くはない。中央にフットサルコートが一面あり、集まった団体も男女混合7チームで、それ程大きな大会ではないとのことだった。
最初のコメントを投稿しよう!