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さて、どうやって確かめようか、勢いで来てしまい、そこまで考えていなかった。僕は柵に寄りかかり、空と街を眺めながら思案する。ハングライダーなんてあるわけないし、気球なんてもっと無い。
万事休すか、と一旦帰って方法を考えようと思った時だった。
ピィーーー
……高い鳴き声と共に鳥が数羽、飛んでいく。
なんの鳥かは知らない。
僕が見て、知ってる鳥なんて、スズメやハト、カラス、インコくらいだ。
(アレは、なんだろう)
目で鳥を追う。
力強くて、綺麗な、鳥。
「お前は、そこに居場所があるの……?」
届かないと知りながらも、思わず前のめりになって鳥に手を伸ばした。
ガシャァン!
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