17人が本棚に入れています
本棚に追加
/95ページ
上原香織がそう言うと、佐々木が続けざまに口を開く。
「じゃあ、タッパー返しに行くんだろ? 明日、付き合うぜ、…面白そうだし」
なに?
何て言った?
「ちょっと、ダメでしょ、それ」
上原香織が佐々木を制する。
「ちげーよ、ヒロのお返しを選ぶの、付き合ってやるって事、あ、上原もくる?」
佐々木は軽く上原香織を誘った。
「え? 3人で?」
上原香織が目を丸くする。
「そりゃそうだろ、だってアイツら知らねーし、こんなこと、大勢でいかねーだろ」
…アイツらって谷村たちの事か?
「ん~」
悩む上原香織。
「え~、悩むのかよ、わかった!オレとヒロと男同士、むさ苦しく選んでろって事か~」
佐々木は残念そうなリアクションを取った。
「そんな事言ってないけど…、ん~」
「上原香織様!ヒロの為に!、助言を下さい!」
佐々木は大袈裟に頭を下げた。
「ん~、じゃあ…いいけど」
"仕方がないなあ"と、上原香織は渋々承知する。
「ヤッタっ、ヒロ!サンキューな」
…どうして僕がお礼を言われなくちゃいけないのだろう?
そんな事もわからない僕は…
やっぱり酔っぱらっているのか…
最初のコメントを投稿しよう!