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僕らはそれぞれ席に着いた。
今日の合コンのメンバーは、佐々木、谷村、僕。
向こうは相原絵理、上原香織、それと中村愛結。
この前のメンバーから、加藤だけがいなくなった…
谷村が口を開く。
「えー、それじゃ、再開の記念乾杯を…じゃあ、ええーっと、…そうだ!今日はヒロの乾杯でいこう!」
…えっ、何?
何をするって?
加藤の事もあったが、それ以前に合コンの乾杯の音頭を取るなんて事、したことがない。
「ヒロくん、ヒロくん」
僕がきょとんとしていると、中村愛結が僕を見て笑っている。
「じゃあ!ほら」
中村愛結が僕を見ながら立ち上がる。
僕を促すようにグラスを掲げた。
僕は慌てて立ち上がってグラスを掲げる。
「じゃあ、簡単ですけど、あたしたちの再開に、乾杯!」
中村愛結が音頭を取った。
立ち上がった中村愛結と僕を筆頭に、一斉に乾杯をする。
「って、なんでお前!?」
谷村が大笑いして、中村愛結に突っ込みを入れた。
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