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「じゃあ、なんだ。なんとか国家に掛け合って、予算を増やしてもらわないといけないってことだな」  ドワーフのガイが呟いた。 「その通り」 「もうアレだよ、国王陛下脅してこようぜ、ナイフ突きつけて、『“緑”の魔術師の塔の予算を増やせー、さもなくばー』って」  物騒なことを口走るのは、ダークエルフのニシュである。 「やめなさい、怒られるのは私なんだから」  モール所長はそういうが、怒られるだけですむわけがない。 「それに、あなた魔術師なんだから、ナイフじゃなくて杖を使いなさい、ちゃんと」 「怒るところそこなの!?」  怒られたニシュが叫んだ。 「じゃあどうすんだよ、この予算で」  スクリーンを見つめて発言したのは、ずっと黙っていた銀髪の青年である。 「つまり、我々“緑”の魔術師はリストラってことなのか。首が落ちる、ってことか」  ゴトリ、と音がした。銀髪の青年の首が、文字通り机の上に落ちたのだ。 「文字通り!! クビ!! デュラハンだけに!! デュラハンだけに!!」  落ちた首でけたけたと笑い出したデュラハンは楽しそうである。一方、周りのメンバーは慣れているのか、というかいつものことなので、無反応である。親父ギャグを永遠に聞かされる会社員の反応に似ている。     
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