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俺はいったん身体を離して避妊具をかぶせ、再び相手を求めていく。いまだ緊張する膝をゆっくりと割り、互いの下半身を近付ける。そして秘められた場所に侵入した。
たちまち湧き起こる快感が、身体の隅まで駆け巡る。俺は深々とつながったあと、やわな裸身を両腕で包み込んだ。
「ひとつになってる……」
「うん。涼くんで満たされてる」
下半身をうごめかすと、伊織がビクビクのけぞる。我慢できなくなり、俺は上半身を起こして腰を大きく前後させた。
「あッ、あぁんっ……はぁ、ああっ」
「伊織、気持ちいいのか?」
すると彼女は目をつむったまま、首を縦に振る。俺は互いの手をつなぎ合わせた。
「可愛いな。まるで、純粋無垢な存在を貶めているみたいだ」
「そんなこと。私はとても……幸せ。こんなにも満たしてくれるのは、あなただけ。うずくまってた私に手を差し伸べたのは、ほかの誰でもない、涼くんなの……」
「俺を救ったのは伊織だ。もし、ひとつでもお前の助けができたのなら……これ以上の喜びはないよ」
「たくさんありすぎて、数えきれないくらいなのに」
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