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(05.)
僕は全身を見てみたくなり、異能力者保護団体に報告するのを後回しにすることにした。
まだ夕方の5時半だから大丈夫だろう。
全身が見えるだろう姿見の前に立ち、鏡に映る自分の顔・体躯・手足を眺めていく。
肩の下まで伸びている髪の毛は、一本一本サラサラと靡いており透明感があって幻想的に見えている。
顔立ちには幼さが残されており、顔のパーツは綺麗に整っている。
瞳は大きく、二重瞼に睫毛は長く生えている。
胸にはさっき確かめたとおり、小さいながらも、やわらかい丘が二つある。
手足は細長く、傷ひとつ着いていないため、美しさと同時にモロさがあるイメージを抱かせる。
指の一本一本が艶々しており、自分の手だというのに、ついつい見惚れてしまいそうだ。
初期装備なのかなんなのか、着ていた服がどこかへ消え去り、代わりとばかりに、大人用のワイシャツ一枚と、可愛らしいピンク色の下着(パンツ)、そして足先から、太ももと膝の間くらいまで伸びている黒い靴下ーーオーバーニーソックスという三着だけ最初から着ていた。
ワイシャツのサイズのせいで、袖から指しか出ない。
まるで萌え袖みたいだ。
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