ディーノの疫病神

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かつて人々は、特殊な力を持つ者達を恐れた。 予知せぬ天変地異などが続くと、 神の怒りを鎮めるため、生贄を差し出し祈った。 多くは、平凡な人間だったが、中には本当に預言者や、 魔道師に妖術使い、巫女も含まれていた。 そうした特殊な力を持つ者達は、“悪魔の化身”とされ、 不吉の象徴とされてきた。 時を同じく見境なく続いた魔女狩りの果てに、 魔術師と呼ばれる者達は消え、 世界は、平和を取り戻したように見えた。 やがて数百年の時が経った。 プレアデス大陸の南ディーノ国は、長く王政が続いてきたが、 隣国のテスタロッサからの侵略を受け、 植民地時代となっていた。 軍が国民を弾圧するディーノ。 街には、虐げられる弱者があふれ、権力者が思いのままに振る舞い、 そこへ大盗賊にして紳士、賞金首のお尋ね者が現れた。 黒装束の仮面騎士ネロ。 彼は、人々に古くから言い伝えられてきた、 伝説の騎士を思わせた。 国に危機迫りし時に集い、国を救う騎士。 浮かび上がる紋様は、正義の証。 人々は、こう呼んだ。 Secret Code、暗号を持つ者と…。
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