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「でも山下君に点数が出る原理を教えてもらってコントロールできるようになったんだ。85点くらいだとみんなと仲良くできるもんね。心のままに歌ってその位を安定して出せる山下君はさすがだよ」
中嶋!?
「ありがとう! 山下君!」
イケメンの満面の笑みは威力がヤバい。
男のオレでもキュンとなるじゃないか!
そんな呆けたオレをよそに彼女は黙ってリモコンを操作している。
「お願いね」
そう微笑む彼女はオレを見ていない。
イントロが始まり中嶋はあくまで自然に、だが確実にテクニックをかまして歌い上げる。
これが意図的じゃないのか!?
天は二物を与えたもうたのか!?
イケメンで歌が上手くて性格もいいのか!?
そんなのアリか!?
ダメだ。
こいつとはもう仲良く出来ないかもしれない。
笑顔で騙されたが、さっきなんか凄く失礼なことを言われた気がするし。
オレはハッとして彼女を見た。
うっとり聴き入る彼女の瞳がハートに見えるのは気のせいか?
最近寝不足だったもんな。
うん。
……
……
……
100点のバカヤロー!
おわり
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