プロローグ

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「はい。イチも手伝って!」  イチの腕の中に持ちきれないほどのパプリカやじゃがいも、トマト、アスパラ、ブロッコリー、玉ねぎを押し込む。 「お、おう」  渡された野菜の量にビビりながら、落とさないよう慎重な足取りでキッチンに向かうその背中に笑みが漏れる。  ……料理ができあがり、イチの仲間、フォネツのメンバーが庭に面したリビングに集まる頃には、わたしはこんな表情ができないんだろうな。
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