2、退屈な日常
全2/12エピソード・連載中
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2、退屈な日常

 その日の昼休み、晶子しょうこがいつものように六階にある職員食堂で、朝コンビニで買っておいたピザパンを同僚の野田真紀のだまきと食べていると……別のテーブルにいた例のヒマ男の舟橋保男と目が合った。  舟橋は晶子の方に向かって手招きをしている。  自衛官の彼氏とのLINEに夢中の元ヤンの同僚を置いて晶子は舟橋の席へ近づいた。 「なんですか?」  晶子は怪訝な表情でいった。 「いや、実はこのあいだの君の洞察力を間近に見て関心してね、そこでひとつ相談があるんだが……」 「何ですか?」 「ちょっと、ちょっとだけでいいので、この記事見てくれないか?」  舟橋は新聞のコピーを机に置いて晶子の方に滑らした。 「覚えてるかなぁ、これ、三年前の地元で起きたこの事件……」  舟橋は腕を組み、急にカッコつけて話だした。 「この記事がどうしたんですか、舟橋さんと何か関係あるんですか」 「関係あるも何も、君だけに言うが、このヤマは俺の《《現役最後の未解決事件》》なんだ」 「あぁ、そんな話ですか、私には全然関係ありませんから」 「そう言わず。パン食べながらでいいから、ちょっとだけ俺の話を聞いてくれ」     
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