1人が本棚に入れています
本棚に追加
おじいさん今度はおばあさんの手を擦っています。
おや、腕のところに古傷が一つ見えました。
この傷は・・・
おじいちゃんは10年ほど前の事件を思い出しました。
孫のタツヤくんはおばあちゃんとは大の仲良しでした。が、高校受験に失敗し、私立の高校に入ってからは悪い仲間とつるんで学校にも行かず、ゲームセンターに入り浸り、酒を飲んだり煙草を吸ったり、荒れた生活をしていました。
そんなタツヤくんをおばあちゃんは毎日とても心配していました。
ある日、タツヤくんが盗みをして捕まり、警察から呼び出しがありました。
おばあちゃんは、たいそう悲しがり、タツヤくんを泣きながら叱りました。
タツヤくんは大好きだったおばあちゃんに叱られてショックをうけおばあちゃんを突き飛ばし、けがをさせてしまいました。
その日以来、タツヤくんは家を飛び出し、帰っては来ませんでした。
最初のコメントを投稿しよう!