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小さな壺の中に入ってしまったおばあちゃんを抱えて、おじいちゃんは船に乗っていました。隣にはタツヤくんもいました。
おばあさんの遺言通り、おばあさんを海に返しに来たよ。
タツヤも一緒だよ。
そう言っておじいちゃんが壺の蓋を開けると、急に強い風が吹き、壺の中のおばあちゃんの遺骨を空に巻き上げました。
すると、その中におばあちゃんの心配そうな顔が見えました。
タツヤくんは叫びました、おばあちゃんありがとう~。ぼくもう、大丈夫だよ。
おばあさん、もうなにも心配することはないよ。
大丈夫、大丈夫。
おばあちゃんの顔が笑顔になり、そして、消えました。
しばらくして、おばあちゃんの花壇にひまわりの花が咲きました。
おじいちゃんは、ひまわりに話かけました。お帰り、おばあさん。また会えたね。
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