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「あんなに敵に囲まれて、死体撃ちなんてできるか!!」
10人くらいに囲まれてたよ俺!!
それでも引き金引いて殺してたんだから、少しは褒めてもいいんじゃないですかね!
しかしルギは小首をかしげて、薄笑いを浮かべた。
「マスターなら出来ると思うのですけど」
「無茶だ! それにあんな状況で煽るほど腐ってねえぞ!!」
「そうですね。弾がないから相手のマガジンを奪い、自分の銃に付けようとしてもハマらず、それに対して怒り、銃を蹴んのように振り回しガキのように――」
「それより、アイツはどうした? ……いや、まず怪我は?」
「……ねえ、マスター」
目線を逸らしてるから、ルギが今どんな表情してるのかわかんないけど。……うん。
「話を逸らさないで下さ――」
「えっ? 逸らしてなんかないけど。えっ、こわい」
「怖いのはマスターの方だと思うのですけど」
ため息をつくルギは小さな声でぽつりと。
「マスターは自分の都合の悪い話になると難聴になるのでしたね」
ええ……っと、それは嫌味ですよね聞こえてるよ!!
叫ぶ内心に、ルギは答えた。
「大丈夫ですよ。怪我もしていないですし、アレも倒しました」
表情を見ることをできれば避けたいところだが、まあ大丈夫だよ、たぶん。
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