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時折そのことを考えると、無性にさみしくて胸の奥がしゅーんと縮む。
「………」
私は少しだけ体を持ち上げて布団を引き寄せ、起こさないようにそっとたっちゃんにかける。
かけた手でそのままたっちゃんを抱きしめた。その体温に触れると、それだけで幸せになれる。
私も、母にこうしてもらったんだろう。たっちゃんが生まれて、私は自分が想像をしていたよりもさらに、母に大切にされてきたのだと分かった。私はそれらを覚えてはいないけれど、たっちゃんを育てていく中で、それを知った。
あなたが忘れても、私は覚えている。ずっと。覚えているよ。
この日々が、私にとってたまらなく愛おしくて、
宝物のようだから。
私はその柔らかな頬にキスをした。そしてもう少しだけ身を寄せて、そのぬくもりに浸りながらゆっくりと、ゆっくりと眠りについた。
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